旋盤による旋削加工|効率的な旋削加工のための課題と対策

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旋削(せんさく)加工は、工具を固定しワークを回転させながら加工をする切削加工のひとつです。CNC旋盤などの工作機械を使い、ボルトやシャフト部品などの円筒状の部品を加工する際に用いられます。 この記事では旋削加工を行う際の課題と、効率的な旋削加工を行うために押さえておきたいポイントを解説します。

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旋削加工で発生する課題

旋削加工を行う際に発生する課題には、以下のようなものがあげられます。

  • 切粉の巻き込み
  • ビビりによる加工不良
  • 刃先のチッピング

切粉の巻き込み

旋削加工では、加工時に発生した切粉をうまく処理・排出できず、回転しているワークが切粉を巻き込んでしまうことで、ワークの傷や切削工具の破損につながります。

ビビりによる加工不良

旋削加工では、断続的な振動によってビビりが発生することがあります。 ビビりには、機械本体や外部環境が振動源となる「強制ビビり」、工具とワークの加工点が振動源となる「自励ビビり」に分類できます。ビビりが発生すると、ワークの仕上げ面に「ビビりマーク」とよばれるうろこ状の痕跡が生じ、加工不良となります。

刃先のチッピング

チッピングは、工具の刃先に生じる微小な欠けのことです。旋削加工では、工具の刃先にチッピングが生じた状態で加工を続けることで、切削抵抗が高くなり、ワークの仕上げ面が劣化。梨地のような光沢のない仕上げ面になり、加工不良となります。

旋削加工の課題別対策

旋削加工をする際に生じる、切粉の巻き込みやビビりによる加工不良、工具のチッピングや摩耗といった課題を解決するための対策を解説します。

切粉の巻き込みを防止するために

切粉の巻き込みを防止する対策には、揺動切削や切り込み量・送り量の調整、小さなノーズRのチップ選定などがあげられます。

揺動切削で加工をする

揺動切削を使い工具を細かく振動させることで、旋削加工時に生じる切粉を分断することが可能です。切粉が分断されることで、切粉がワークに巻き込まれにくくなります。

切り込み量・送り量を調整する

工具のすくい面には、切粉を分断するための「チップブレーカ」とよばれる溝や突起がつけられています。 チップブレーカがあれば、どのような加工条件でも切粉を分断できるわけではありません。チップブレーカの形状に合わせて、工具の切り込み量や送り量を設定することで、切粉を効果的に分断することが可能です。

小さなノーズRのチップを選定する

旋削工具の角の丸みである「ノーズR」が小さなチップを選定することで、切削抵抗を低減し切れ味を向上することができます。

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ノーズRを小さくするとチップの強度が低下してしまうため、切削時の負荷を考慮しながら、できるだけ小さいノーズRのチップを選定することが重要です。

ビビりによる加工不良を防止するために

ビビりによる加工不良を防止するためには、切り込み量や切削条件の調整、小さなノーズRのチップ選定、チップのコーティング処理などが効果的です。

切り込み量や切削条件を調整する

ビビりの発生を抑制するためには、切削抵抗の大きさを低減し、向きを考慮した切り込み量や切削条件を調整する必要があります。 ワークの回転数を遅く、ビビりの発生しない送り量や切り込み量を設定することで、ビビりによる加工不良を抑えられます。

小さなノーズRのチップを選定する

ビビりは切削抵抗が大きくなると発生しやすくなります。そこでノーズRの小さなチップを選定することで、切削抵抗を低減し、ビビりの発生を抑えることが可能です。 ノーズRの小さなチップは強度が不足する場合があるため、切削条件やチップとワークの硬度の関係などを考慮する必要があります。

チップのコーティングを考慮する

切削抵抗を低減するために、チップのコーティングを考慮することが効果的です。薄膜コーティングもしくはノンコートを選定することで、切削抵抗を低減することが可能であり、ビビりを低減できます。

刃先のチッピングや摩耗を防止するために

刃先のチッピングや摩耗を防止するためには、摩耗の分類を考察し、切削条件や切削温度を下げることが効果的です。

摩耗の分類を考察する

刃先の摩耗は、クレーター摩耗やフランク摩耗(逃げ面摩耗)など、複数の摩耗に分類できます。それぞれの摩耗特性ごとに対策が異なるため、どのような摩耗が発生しているのか、摩耗の分類を考察することが重要です。

切削条件を下げる・切削温度を下げる

チッピングが起きる要因となる切削温度を低減するためには、送り量などの切削条件を下げることが効果的です。 またクーラントを加工点に直接届けることができるスルークーラントのホルダーを選定することで、チッピングの原因となる溶着や構成刃先を低減することができます。

切削加工に共通する注意点

高硬度材の加工は、切削時に常に生じる切削抵抗や残留応力が大きくなり、ワークが大きく変形してしまうことがあります。そのため切削加工をする際の工程設計やクランプ方法を決める際には、切削抵抗や残留応力が大きくならないような配慮が必要です。 またクランプの力が強い場合、クランプを外した際にワークが変形する可能性があるため、変形を考慮したクランプ個所の選定をする必要もあります。

旋盤による旋削加工とは?まとめ

この記事では旋削加工で発生する課題と、効率的な旋削加工のための押さえておきたいポイントについて解説しました。
金属加工の中でも基本的な加工である旋削加工。CNC旋盤による自動加工であっても、加工不良をなくし歩留まりを上げるためには、金属材料の知識や工具選定などが重要となります。

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